pinappleの日記

座右の銘 あればあるなりに、なければないなりに。

「その夜の終わりに」を読んでみて

「その夜の終わりに」(三枝和子)はおもしろかった。戦後の日本の中でもあまり語られたことのない内容だったし、衝撃的でもあったが、それよりもむしろ女という生き物についていろいろと驚かされたり、ふうんと思ったりさせられたからだと思う。この時代(昭和40年頃)でも年代差による感覚と言うか感じ方かな、それがずいぶん違う。でもその感覚って現代でも同じようなものかもしれないな、などと思ってしまう。いずれにしても女の感じ方と男のそれとはやはり異なる感覚だし、そういうことを知ることができてよかった、という感じかな。
ちょっと何言ってんだかわからんようになってしまったが、男と女の物の考え方は根本的に違うし、それはおそらく過去も現在もそうだと思う。ただ、戦中、戦後を生きた女たち、しかも特攻の落し胤だの進駐軍の落し胤だのいう立場の違いや育ち、環境が著しく違うにも関わらず、ある種共感できたり、理解できなかったり(というかわからないので)することのできる小説だったな。
いい小説だったと思う。興味のある人は読んでみたらいい。きっと得るものがあると思うよ。