pinappleの日記

座右の銘 あればあるなりに、なければないなりに。

キャッチャー・イン・ザ・ライ

11/3〜11/5の3連休は、家族みんな具合が悪くて出かけれられなかったので読書日和だった・・・
以前読んだ、「ライ麦畑でつかまえて」(野崎孝訳)の新訳版である「キャッチャー・イン・ザ・ライ」(村上春樹訳)を今更だが読んでみた。
だいたいこの話は、自分にとってとても読みづらい物語だったんだけど何故か心惹かれてしまう何かがある。
ともかく、村上春樹訳のはそれでもとても読み易かった。やはり口語は時代を反映して、一昔前のものだとちょっとわかりづらいところもあったしね。
ホールデンは何かにつけて気に入らないことだらけで、自分とは違ったな、と若い頃を振り返ってそう思う。自分は、わりと不条理なことでもそれなりに受け止めたり受け流したりしていたものだけど彼はそうじゃない。そんなところに自分が抑圧されたものの鬱憤みたいなものを晴らしてくれるような気がしたのかもしれない。まあともあれ、彼のみっともなくも心惹かれる情景がそこにはあった。それを村上訳で実感できたというわけだ。
妹のフィービとの描写は自分の子供との関わり方に重なってしまい、つい感情が交錯してしまった。やっぱり幼い子ってかわいいよね。フィービが一緒に家出するなんて言うからそんなことさせまいとホールデンも思いとどまった。泣く子には勝てないって、そういうことか。
自分にとってこの本はやはり面白かったのだと思う。ただそれだけ。